ザ ヒューマン ラスト ロード 作;福島勇 Amazon電子書籍最新版

         <ザ ヒュ-マン ラスト ロ-ド> あらすじ

 中国が尖閣諸島の獲得に乗り出した。訓練と称して空母<大東>戦闘群を東シナ海に入れて、日本軍の隙を突いた上陸作戦は成功を収めたが、直後に襲ってきた強力な台風によって上陸部隊は壊滅し、空母戦闘群は忍び寄った日本海軍攻撃型原子潜水艦<加賀潮>の雷撃によって撃沈された。更に南シナ海に向けて潜航中のアメリカの原潜を阻止しよとした中国原潜がアメリカ原潜の反撃によって撃沈された。

 だが中国は、日本とアメリカの制圧を諦める事が出来なかった。地球温暖化の為に、大陸と朝鮮半島の大気環境が激変して洪水や干魃が頻発、穀倉地帯が疲弊して農産物の収量が激減していた。更に工場や家庭の不完全処理排水の激増によって汚染された河川水の流入にによって南シナ海東シナ海の汚染が進んで漁業資源が減少していた。中国15億の民の食料資源が減少の一途をたどり、これに従事する人々の不満が渦巻いていた。

 中国の歴史は反乱の歴史だった。反乱の根源は常に農漁村の疲弊からくる不満の爆発だった。民の不満を放置すれば反乱によって国家主席マッ・コ-トン王朝の崩壊に繋がるかもしれない。これを回避する為に、新たな領土領海を確保する事が必要だった。南シナ海東シナ海日本海、そして日本列島は絶好の標的だった。此等地域を制覇すれば太平洋への進出も可能となり、その向こうには、更に裕福なアメリカがある。これ等の獲得が実現すれば、過って中国に興亡した如何なる王朝よりも大きな国家が実現する。

 アメリカの征服までも望むこの中国の野望の実現には日米との戦いが避けられない。だが、必ず勝利する。・・・・・・中国は、その為に軍事力の強化を進めてきた。この理念のもとにマッ・コ-トンの中国は、韓国及び北朝鮮と結び核兵器とミサイルの開発を進め、原子力潜水艦、航空機、空母等の増強、更に生物兵器の開発へと邁進していた。

 だが温暖化と海洋変化は、地球環境がが未知の世界に入った事を示していた。多くの微惑星や水性を吸収して太陽が放射エネルギーを強めていた。地球では、マントルが移動速度を上げていた為に巨大地震が頻発していた。未知の巨大惑星が接近した為に軌道を乱されて地球に接近する微惑星が増加していた。

 中国がフィリピン海で、第2列島線を超えたとしてアメリカ核弾道ミサイル原子力潜水艦を撃沈した。この行為は、失った空母戦闘群と原潜の報復であったが、その報復として南沙諸島アメリカの核攻撃によって消滅した。この報復として実行された中国の核攻撃によって沖縄が地獄の島となった。そして上海が日本の核攻撃を受けて壊滅した

 怒り狂った中国国家主席マッ・コートンは、遂に日本全土に向けて核ミサイルを発射した。しかし、これを感知した日本とアメリカは中国本土に向かって報復の核ミサイルを次々に発射した。その破壊力は、中国全土と朝鮮半島を5回も焼き尽くすと思われた。

 自国の最後を認知した中国は、世界の主要都市や軍事基地に照準を定めて戦闘態勢にあった全核ミサイルを次々に発射した。その総火力は地球を三回も火ダルマにするほど大きかった。