中國・・・覇権主義の行方は?

<題名;中国・・・覇権の行方>R3-04-21  

 中国が自国の支配地域拡大を目指して攻勢を強めている。過去にも広大な地域を支配した国家が幾つもあった。ギリシャ、ロ-マ、ビザンチン、秦、モンゴル、欧米列強の植民地獲得合戦、ヒトラ-のドイツ、軍国の日本、彼等は一様に平和で安定した社会を創生する為と言っていた。然し、その様な国家の成立は皆無だった。いずれの場合も最大の目的は、王族または権力の中枢にいる一握りの連中による民の支配と富の搾取だった。支配者による弾圧と搾取の過程で多くの血が流れ、多くの命げ失われたが、結局,拡大する人口とマンパワ-には勝てず全てが滅んだ。 

 そして、シ-・ジンピンの共産党が支配する中国が現れた。中国の国家体制、資源と武力等の使用法、・・・・過去に興亡した国家群といかによく似ている事か! 

 では、中国もまた過去に興亡した国家群と同様に滅亡の運命をたどるだろうか?

 現代中国は、国家と世界のマンパワ-を制圧可能な強力な武力を持つに至った。シ-・ジンピンの共産党はその使用を躊躇わない。・・・・・・・・・・答えは、解らない。

 中国の興隆とほぼ時を同じくして、人類社会は、経済、科学技術、人事交流において予測不能な領域に入った。全ての事柄に関して、その結果を推定する事が難しい。武力に限ってみても、アメリカ、ロシヤ、そして中国は地球全域を数回にわたって焼き尽くす武力を持つに至った。この様な状況下で、中国を武力によって制御する事は不可能だろう。

 日本と中国との関係が軍事関係に関して悪化している。太平洋への進出を目指す中国は、。経済関係を人質にして今後ますます日本ヘの攻勢を強めるだろう。だが日本では現在でも、命の大切さを叫び、平和を重んじていれば、話し合いによって全てが解決すると思っている人が沢山いる。

 しかし歴史は、その様な事で武力による進行が止った事が皆無だったと教えている。武力攻勢を止めるには、武力に因って対抗するしか無い。中国の侵攻に対応するなら、軍事力の強化、特に中国全土を焼き尽くすだけの核報復能力の確保が必要であろう。核の使用は人類の歩みを終点に導く可能性の一つとされるが、中国の侵攻が続く事もまた日本を滅亡に導く一因であろう。

             福島 勇 ; 作家(主たる分野;理論生物学、理論物理学