ザ ラスト カタストロフィ 作;福島勇・最新作(Amazon電子書籍)

  ・・・・ザ ラスト カタストロフィ・あらすじ・・・・

 アルジェリアサハラ砂漠に在るウラニューム鉱山で核爆発が起った。この鉱山はフランスが運営していて、フランスが原子力発電と核兵器の製造に必要とするウラニュームの90㌫以上を提供していた。

 この核爆発によって鉱山は完全に破壊され、鉱山運営関係者およびフランス軍警備兵の略全員が死亡した。数日後、凱旋門が爆破された。明らかにフランスに向けられたこのテロは、中國と結んだアルジェリア大統領の策謀だった。

 この核爆発によって生じた大量の放射性物質を含んだ低気圧が大西洋を渡りメキシコ湾に入って強力なハリケーンと成りアメリカ中央平原に上陸した。

 核がテロ集団の手に渡った。この事実に世界が驚愕して、核爆弾提供国の特定が急がれた。そして数日後、アメリカは爆発による生成物の精査から核爆弾は北朝鮮製または中国製である事を突き止めた。世界は緊張の度合いを高めたたが、以後、各地でテロは益々頻繁に起こり大規模に成っていった。

 北朝鮮が、日本領海内にミサイルを打ち込んだ。そして中国が日本獲得に動き出した。最初の一歩は尖閣諸島の占領だった。中国による漁船拿捕を発端に起こった戦闘で、日本は5隻の巡視船を失い敗退した。敗退する日本軍を追って宮古島が占領された。こうして日本は、中国が北朝鮮および韓国と組んで日本全土の占領を計画している事を確信した。  

 これに対して日本は、隠密裏に建造していた大型核弾頭弾道ミサイルを装備した原子力潜水艦日本海フィリピン海に出撃させて、中国大陸と朝鮮半島に核による報復攻撃体制に入った。

 だが北朝鮮が放った核弾道ミサイルに因って東京が壊滅した。日本は1千数100万人の犠牲者を出して国家機能を消失したが、大型核弾頭弾道ミサイルを搭載して海底に潜んでいた原子力潜水艦が報復攻撃を開始した。数時間後、朝鮮半島が壊滅した。

 しかし中国は攻撃を止めず、日本全土に向けて核弾道ミサイルによる絨毯爆撃を実施した。数日後、核の業火が収まった日本では、98㌫の国民の屍体が焼けただれた国土に転がっていた。

 日本の残された戦力が全て報復攻撃に移った。大陸中国に向かって、保有する核ミサイルの全てが発射された。その火力は中國全土を数回に渡って焼き尽くす筈だった。数時間後、高熱で赤く染まった中国に生存する生物はいなかった。

 

 地球に生命が誕生したのは偶然ではない。素粒子宇宙塵、散在する星々、惑星系、銀河、ブラックホールダークマターダークエネルギー等、そして生命、此等は全て宇宙を支配する厳然たる法則から必然的に生まれた。人類の進化もまたその法則の基に進行してきた。遥かな過去から宇宙には、生命を発生させる条件が完了した惑星が無数にあった。そこには全て生命が誕生し、進化を続けていた。・・・・だが惑星系の距離があまりにも遠く、物体が移動することが不可能である。

 地球上の生物は、太陽が最終段階に入る以前の数億年前に消滅すると思われるが、未だ数10億年の生存可能な期間が在る。だが地球生命の消滅は、それ以前の速い時期に、人類の手によって最後を迎えようとしていた。

                                 作;福島 勇